十音(以下略)――ほぐしをしごとにしている私の、
なかなか言語化できない「コリ」があるとずっと思っていました。
手で触れる作業ではないほぐしも必要だということに思い至ったんです。
小松さんは私が通ったIMSIというスクールで講師をされていたんですけれど、
実は、
小松:一回も会ったことがない。
――私は3年前に
10年間勤めたオーケストラの事務局をやめて
リフレクソロジストになったんですけれど、
小松さんが音楽業界出身だということを知って、
その頃から「この人に会いたい」と思っていました。
を受けに伺ったこともあります。
1月に小松さんがアリゾナ州での解剖実習体験をされて、
そのことをブログに書いておられたんです。
日本では系統解剖って
法律の問題で一般の方がぽっと参加できるものはないんですけれど。
それを読んだ時に、
最初はごく単純に、足裏のことが知りたい、と思いました。
足と日々向かい合う中で、指に触れるしこりはある。
デポジット、クリスタルと呼ばれる固い部分はあるけれど、
実際にはあれは何なんだろう。
――ところで、小松さんは見聞録の語り手としては超一流です。
見聞録ってやりすぎると読む人の行動力を奪うと思っていて。
小松:そうですね、行こうと思わなくなるのね。
――小松さんのは、読んだ人が行動を起こす見聞録なんですよ。
小松:考えたこともなかった 笑。
――だから最初は、足について特化したマニアックな解剖シェア会を
ここでやってくださいとお願いしたんですけれど、
小松さんからそれだと限りすぎていて面白くないんじゃないか、
とぽんと返ってきたんですね。
丁度、セラピーに関して、会いたい師を呼んで
自分でこういったシェアの場を作りたいと思っていたところでした。
ならばセラピストという職を持っている人たちが語る言葉をもっと拾い上げて、
解るも解らないもあまり分けずに、
雑談で盛り上がるのはどうだろうと考えたんです。
でもそれを小松さんに説明するところから難しかった!
行動に起こし、
人を集めたいから
ホームページを作ってフェイスブックに出し始めたら、
「これってほんとうに『解らない』やつだ」という現実が立ち現れました。
言葉が出ない、言い表せない、という抵抗も含めて、
自分のコリを見つめ直す機会になりました。
自分のコリは文章化できて解せたような気がします。
こうやって満席になりましたし、
だから実は私は、
今日この日を迎えられたことですでに満足してしまっている…。
小松:ここから始まるんだからね?笑
――私たちは刺激を与えるという仕事をしている。
小松さんと私は音楽のマネジメント側にいたという共通項がありますが、
やっているセラピーが全く違う、
その違いがどこから来たのかというのも興味深いポイントです。
小松さんは、
「音楽と人に触れるということは
同じ次元で考えていける」
ということを、言葉にしてきたセラピストです。
その話自体が「刺激」だと思うんですね。
その「刺激」を入れてもらって、
切り込まれたところから自由に放談、対話をするということをしたいと思っています。
セラピーに何かキーワードを切り込んだときに
見えてくるものを語ろうと思うのですが。
小松さんと私の共通項「音楽」から行きましょうか。