ひんやりとした空気の春の朝でした。
洗濯物を干しながら、寒さに縮こまっている自分の肩や首を意識し、
呼吸が浅いな、それにしてもこの不安な感じはなんだろう、と考えながら、
「ま、こんなもんか」、とつぶやいて深呼吸。
セラピューティック・リフレクソロジーを学んだ収穫のひとつは、どんな自分の微妙なトーンもまずは受け止めて味わってみる気になったことかもしれません。
春は勢いのある「木」の季節といわれていますが、「気」が先走る季節でもあります。
キラキラした絶好調を求めすぎて、逆に自分のなかに滞ったものを感じた途端に落ち込んだり、いらいらしたり、怒ったり、ぐるぐる考えて眠れなくなったり。
春に調子を崩しやすい方は自分のもっている五行(木火土金水 もっかどごんすい)のうちの木の要素が乱れやすい方かもしれません。
私もここのところ爪に強い縦線や白斑が出て、ときどき顔が青いというか、緑色っぽく血管が浮いた感じになります。
セラピューティック・リフレクソロジーではこれらの症状をみな木の要素の乱れとしていますが、私自身はむしろこの乱れも楽しむようになってきており、春の木の成長を助ける水の要素を自分に加えて勢いに乗るか、調整する金の要素を加えてバランスをとるか、と自分のストーリーをつくったり、木の要素の乱れがでやすい筋、腱のストレッチのためにヨガに通ってみたりします。
この季節には梅仕事ならぬ檸檬仕事が楽しみです。
1月-3月には国産レモンを手に入れています。
檸檬仕事は2年目になり、1年前に漬けた檸檬塩が発酵して素晴らしい調味料になり、昨夜は鶏の檸檬クリーム煮をつくりました。
また、セッションのおわりにお茶をお出ししますが、白湯に檸檬のはちみつ漬けの輪切りを入れた檸檬湯をおすすめすることもあります。
(酒好きリフレクソロジストなので、リモンチェッロも忘れずに仕込みました!)
木の要素の乱れが強いと肝機能にストレスがかかり、酸を欲するというのがDI(ドーガン・インターナショナル)の東洋医学的な考え方です。
(ストレス解消にお酒はよくない、ということですね....)
檸檬を切ったり剥いたりしながら、立ち上る香気に深呼吸をします。
この季節に檸檬が出回るというのは、木の要素のバランスを崩しやすい方への、ギフトかもしれません。
それにしても、緑の魔女とか、緑色の顔をした魔女とか、緑肌族の男の子、とか、
西洋の童話には緑の顔の人がたくさん出てくると思うのですが、
こうしたものを五行的に読むととても面白い。
Green with envy(顔が緑色になるほど嫉妬する)というフレーズまであるようで、悪とみなされる書き方もありますが、多くが勢いがあり、それゆえに邪魔されてストレスを抱えたり、怒ったりしているという印象があり、深読みしていくとあながち悪とは言えない理由があります。
ドイツの作曲家ブラームスの "Meine Liebe ist grün"(我が愛は緑)という曲も、緑族のみなさんはぜひ聴いてみてください。
まるで春の嵐のような勢いで始まる歌曲で、「わたしの愛はライラックの茂みのように美しい緑」という歌詞なんですけれど、
嫉妬の痛みもあるんじゃないかな、と「緑族」の一員としては、五行的深読みをしています。