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Learning by being.


安心していてきもちが落ち着くっていう状態を、

忘れがちでした。

ゆらゆらと揺れてみたあとは、

いつもより後ろ側に感じたけれど、重心を足裏が受け止めてくれていて、

手指が重たくふわりと温かになりました。

大きな鉢から天井に届くような緑に囲まれて、

ここは心の庭なんだわ、と思いました。

神保町の古ーい鉄筋建築の一室です。

リフレクソロジストになって、

自分が好きだった世界を十音に集めて眺めたり、

実践したりできるようになってとても喜んでいます。

「庭」の概念もその一つ。

『秘密の花園』なのか、人にあまり見えないけれど存在する

閉じられた庭には魅かれます。

子どものころ、丁寧に育てられた鉢植えの間を、

まるで宮沢賢治があるいていくように、

後ろ手を組んで巡回していた祖母の柳のような姿を思い出すせいか。

十音のブログに育つハーブの写真が多いのはそういうことです。

わたしは人の足に触れるという切り口で、

アートや世界を見ているフットリフレクソロジストですが、

神保町の「温室」の主は

庭を造る、という切り口で

長いことそれをやっている人でした。

http://onshitsu.com/about_us.html

この夜のTerrain Vagueというセミナーのテーマは、

「からだ言葉」でした。

http://onshitsu.com/2017/03/20-231617.php

人に触れるという一番直接的な一対一のやりとりと、

表情や動きの見えないメールでのやりとりという、

2つの種類のしごとを行ったり来たりしている十音にとって、

「身体」と「言葉」は

たたかっているのか?!

と感じるくらい、混乱をもたらす対立事項でした。

よく、頭でっかち、と言いますが。

「言葉」で自分のすごく根本のところ(つまり感情です)を伝えようと躍起になってみたり、

どのようにその場で「動いたら」いいのかわからなくなったり。

この夜印象的だったフレーズですが、

6500もあると言われる「からだ言葉」

脳は「解釈」しかできない、

脳が抽象度の高い思考ができるようになるために、言葉が必要であったこと、

意識やこころは、言葉(信号)が生み出した幽霊(抽象)であり、

言葉を操ることによって、人間は応用力の高い動物になったわけですね…

東洋と西洋を比べてみたりもしました。

「思考」する西。成長は獲得、得、得、得ていくもので、「する、やる、行動する」の大好き。

「在」る東。脱、脱、脱、してそぎ落とすのが在り方としてレベルを上げる方法なので、目的志向は弱めでしょうか。「なっちゃう系」と有本氏は仰ってました。

で、

「姿勢や動きを読み解き、

人間理解に役立たせる背景があり、

からだ言葉が多数生み出されたように、

身体知の理解にたけている」

らしい東の心身に、

セラピューティック・リフレクソロジーはとっても向いているとわたしは思うのです。

もとは東洋医学の「診る」というところですね。

クライアントに記入していただくコンサルテーションシートからのほかに、

目をこらし、耳を澄ませ、問いをし、触れて、

集まった情報のつながりを見つけ、

五行の力を借りて見立てていく。

施術者はけっこう瞬発力のいる作業をしています。

つながり回路も訓練して作るし、

その回路が固定概念でふさがっていないよう掃除しておきたい。

ちょっと最近、「言葉」がその回路に脂のように溜まってきていた気がする。

言語的にしんどくなったときは、

非言語的なところを大事にしてみるといい。

なぜなら東的な身体は、使う「言葉」を変えると、あり方が変わっちゃうのだから。

という結びで、「身体を変える」言葉を教えていただき、試してみました。

これは試しながら、自分なりの言葉を見つけたらいいかなと思います。

もう一つ持ち帰ったテーマは、

疲れ果てていて身体知と言葉がちぐはぐになるほど混乱しているクライアントの前で、

施術者はどう在ることができるか、ということですかね。

「あいまいをよしとする」というフレーズにも久しぶりに会いました。

思えば「十音とーん」という屋号には、

あいまいな色も味わってやろうではないかという、

ひらけた視界も込めていたと思います。


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