大きな声で浅いことをしゃべる人もいるし、
小さな声で偉大なことをしゃべる人もいるでしょう。
その p(ピアノ)はもっと密度濃く。
と、ピアノのレッスンで言われたことがある。
音楽科を受験しようとしていた10代のころ。
もちろん、大きな声で偉大なことを語る人、
小さな声で矮小なことを語る人もいる。
大きな声で早口にしゃべる人も、
小さな声でゆっくりしゃべる人も。
p(ピアノ)とf(フォルテ)の音量の違いだけでなく、
受ける印象というのは組み合わせで変わってくる。
演奏するときに感じていたことや言われたことを、
クライアントの足に触れる時にしきりに思い出すようになった。
完全な静寂にはならない十音のセッションルームの、
雑音や近所の夕餉の香りなどもまたその日の刺激らしい。
クライアントとのデュオだと思っていたセッションは、
場が提供してくるその日ならではの刺激とのトリオでもあるらしい。
写真は先日閉店した近くの老舗「入り江」から引き取った器と、
お客様から頂いた蜜豆に、
夫のお母さんから頂いた枇杷と、
ベランダからミント、
夏のリハーサルをしました。