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はじっこを聴く。


足を触っていると、その人の不調なところが分かりますか?と最近よく訊かれます。

内臓を特定したりはできませんが、

なんだかバランスが悪いなあとか、掌にしっくりこないなあと感じることはあります。

そこから反射区や、経絡の走行を見て、

思い当たる不調がないかを問いかけながら、

クライアントの心身を一緒に見立てていきます。

ストーリー化するインタビューのようになることもあれば、

二人で庭師のように造園する作業になったり、

茶事のような90分になることもあります。

不調が腑におちれば、

その人の自然治癒力は発動すると思っているので…

クライアントが一番腑に落ちやすい分野の言葉を探します。

「だれかの音のはじっこをつかまえないと、変化していけないでしょう?」

これは、先日見学させてもらった、イギリスのマンチェスター・カメラータの音楽家たちによるファシリテーター養成講座内でのアドヴァイスですが、

自らが変化していくにも、人の変化を引き出すにも、

「はじっこ」の小さな主張を聴きのがさないことは大切なのでしょう。

経絡のはじっこが密集している足に触れている時、

音楽に耳を澄ますのと同じ作業をしています。

マンチェスター・カメラータの講座のなかで、印象に残ったもう一つのフレーズは、

「スペースをつくってあげる」だったのですが、

それについてもまた今度。


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