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敢えて有期。


期限をもうけず、なるべく続けようと思って始めることが

かなしい喧嘩で終わりにとなる。

ということも気になっている。

目の前の恩恵にだけ目を輝かせてお互い始めるんだけれど、

ある期間がたって、

次の段階へ行こうとしたときに、

お互い、今の状態のうまい仕舞い方判らずみたいな。

巻き込まれた人は迷惑だろうし、

当事者になった時はぐったりと疲れる。

こんな筈じゃなかったのにとつぶやくかもしれないけれど、

そういえば、始める時に何が「筈」 など整えていたっけ。

人はいろいろな期限のためにはたらくものだ。

この午前中までいいパフォーマンスするために朝食をつくったり、

この午後のセッションまで部屋を整えたり、

この夜までに、宿代のためにビッグイシューを売ったりする人もいる。

3か月後のイベントまで策を練る人、

この冬までに父は薪を割るし、

親が死ぬまで介護をする人がおり、

生まれた我が子が無事育つまで十分なお金を用意するために、今日も出かけていく人がいる。

世代を超えた「まで」はあるのか分からないけれど。

期限があるから、いつかは終わるから、

関係はなくなるから、

何とか喧嘩せずに円く仕舞えることだって多い。

長い期間関係を持っていくには胆力がいる。

本当の無期限なんて人類にはなくて、

最初から有期にするほうがハッピーなこともある。

設定した期限に、

うまく行っていてまだ続けられるなら、

短く延長がしていけるようにしておけばいいか。

でも自分の身体は円く大事に扱ったほうがよい。

死ぬまで付き合うことが確実な、唯一のものだ。


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