◆火的なモノコト
ワケあってフットリフレクソロジストには扱いの難しい「火」なのですが、 実は火を制する者が調子を制するのではないかと感じます。
五行の中で、唯一「在る」ではなくて「生まれる」要素ですが、実は地球の中身は火。 火的に乱れると、
循環や、内分泌系、小腸的なシステムがとばっちりを受けますが、 そういう目に見えないシステムは火に含まれると古代から考えられていて、 一番東洋医学的というか…余白の多い要素です。
血液の循環の機関士といったところでしょうか。 お仕事にやりがいを感じて喜々として働きますが、熱しすぎ注意。 スピードが出過ぎたときには、水をかけてちょっと火を弱くすることも大事。
何を燃やすかも見極めたほうがよさそうです。 金(悲しみ)と相克関係にあるので火的な感情は「喜び」ととらえられますが、 どちらかというと常軌を逸したハイ状態のことを指すかもしれません。
実は火的なヒト、を目の前にして、
木的な刺激をいれるか、水的な刺激をいれるか(?)
というのはいつも課題。
淡々と、介入のない刺激(というのがあれば)をするのがよいとは思いつつ、
放っておけばなんでも取り入れて燃やしながら広がっていくのが火的な性質。
失敗すれば全焼か水浸し、という極端な状況を想像してしまいます。笑
扱わなければならない身体的なシステムが、
「心」「小腸」「心包」「三焦」と4つあるのも、
「残りモノコトは全部、火にいれて考え中」的な(笑)
大いなる謎を残している感が。
しかしファイヤーマスターは、手技療法の世界でなくても、
いろいろなアートの世界におられます。
おいしいピザを焼く人とか、焼き菓子の名人とか、陶器を焼く人とか、ガラス職人とか鍛冶屋とか。
火は照らしますし、スター性もあります。
火によって見える世界があります。
扱いは難しいが生かしがいのある性質と言えます。
◆土的なモノコト
木が火によってうまく燃えると、灰が豊かな土となります。
「穀物倉庫番」である土的なシステムは、消化吸収と、栄養を全身に巡らせ、また漏れないようにきちんとホールドする役割をもっています。
しっかりホールドできている土は安定していて、頼りになるのですが、
ぐずぐずになると、土砂災害。モノコトに依存的にまとわりつきます。沼的になることも。そうすると、金が沈みます(前述)。
土が痩せれば木は倒れるし、美しい結晶もできません。
依存的と書きましたが、物足りない感じを糖で埋めようとするので、
甘いものを食べすぎたり、お米やパンを胃がいっぱいになるまで食べてしまったりします。
土的なシステムに動きがある時期を、晩夏という説も、土用という説もあります。
土用は神様が在住していて農業的に土をいじらないようにする時期、
晩夏は来春にむけて土を養生し、育て始める時期です。
どちらも影響をうけそう。
食欲の秋が訪れたという見方もできますが、
糖がほしい~という心身状態になるという見方もできますね。
ここまで物語ってきた五行は、
十音のロゴマークのように、まあるく配置して関わりあいをみるのが一般的ですが、
五行の解釈の仕方でいろいろな配置ができます。
例えば、土的なもの、つまり消化吸収の質を重視する
ドーガン・インターナショナル的な五行の図は、
この土的なシステムを土俵のように真ん中に置いた図になっています。
(インガ・ドーガン著、冨野玲子監訳「セラピューティック・リフレクソロジー」フレグランスジャーナル社 より)
先日の「日本ソマティック心理学協会大会」で髙木慶子先生が図示されていた、
ケアの際に立ち返って耳を澄ます「おおいなる方」の声。
わたしにとっては五行の語る物語のことだなと思いました。
刺激を入れることで、混沌とした五行の語りに定点観測をいれ、
その人のものがたりを引き出す手伝いをしたいと思います。